2025年6月12日木曜日

ドイツ(リューベック)最終日・・・Bill's Bandと楽しい夜

2001/01/17

ちょっと、リューベック2日目のブログを読んだそこのあなた。私から「しがないミュージシャンのくせに」と書かれた3人組(正確に言えばミュージシャン2人と運転手。あと他に2人いるメンバーは別の宿らしい)は、Bill's Bandといってこの時ヨーロッパツアー中だったんですって。ジムはニューヨークのブロードウェイに住んでて、乗ってる車はキャデラックなんですって。ええーっ!安宿に泊まるぅ??

「売れないミュージシャンの地方営業ライブは大変だろう」なんて勝手に思い込んでた私は、宿の皆からその事を聞いて椅子から転げ落ちそうなくらい驚いてしまい、笑われた。バカにするなと言わんばかりにジムが近所のCDショップに並んでたBill'S BandのCDをわざわざ買ってきて、メンバーがサインまで書いてくれた。

ちなみに1番左がジム。想像と違うと思ったアナタ、人は見た目じゃないんですよ。

(25年後も価値が上がると信じて大切に保管してる↓)



ところが、いや、ちなみに、いや、まさかの!なんと!思いのほか!信じられないことに!2025年現在AppleMusic、Spotify、AmazonMusicでも姿を発見😳びっくり。



そのジムが、翌朝えらい不機嫌だった。二日酔いか何かかと思って心配して尋ねてみると、昨夜みんなで飲んでる時に「俺の部屋で2人で飲み直そうぜ」的なことを私に言ったらしく「おーけーおーけー」と答えた私を一晩中待っていたらしい。ま…マジか!それはビックリ。大変申し訳ない。そして、この時ばかりは英語を聞き取れなかった自分グッジョブ。(いや普通に断ればいいだけの話)

そーかそーか。やはり男の人に優しくされたら何が待ってるか分からないと反省し、リューベック最後の日は1人で街散策。吸い込まれるように入った教会は真っ白でシンプル。ヨーロッパにありがちなこれでもか!な彫刻はほとんど無く、純粋無垢という言葉がふさわしい。そして意外なことに木の彫刻が多かった。絵画的ではなくモザイク柄のステンドグラスが本当に美しくて、ずっとここにいたい心地になった。いつもの私はじっとしていられない性分なのだけど、足が完治してないこともあり(とはいえジムが買ってくれたサポーターのおかげでかなり緩和されてる)教会や広場で座っているこの時間がかけがえのないものに思える。陽が落ちかかった夕刻に川の流れを見ていたら、昼間に溶けきれなかった氷がゆっくりと流れている。寒い。寒いけれど、目に焼き付けておかなくてはならないものに思えた。

私にとってリューベック最後の夜。突如ノゾミによる日本語講座なるものが始まった。皆好きなワードを挙げて、私が筆ペンで日本語に訳したものを書く。一文書くごとに「Oh!!!」と盛り上がる。気分いいねえ。旅人マーティンが"Eagle is inside mud in Europe"書いて!というので「ヨーロッパで鷲が泥の中にいる」と書くと大喜びで、拡大してポスターにすると言い出した。「ちょ!日本語として理解できないよ!?」と言ったら「どうせ誰にも分からない!」と。皆で大爆笑。漢字は適当に書くんじゃなくて、きちんと書き順があるんだよと教えたら一斉に「クレイジー!!」と叫んでた。最後にはBill's Bandのデイビッドが「ノゾミのためにギター弾こう」と言って曲の一部をバックパッカーとして旅する私のことに歌詞を変えて歌ってくれた。泣ける。何が泣けるって、歌の歌詞を全く理解できない自分に泣ける。情けない。

でもね、ひとつ言えるのは音楽は詩が分からなくても伝わってくるってこと。嬉しかった。

下は唯一ジムと撮った時のもの。しばらく前日のことで拗ねてたけど、最後はちゃんと出てきてくれた。「ほら!カメラ見なよ!」と言ってもカメラを見ない。

本当に楽しくて夢のようなリューベック最後の夜だった。そして、この夜が楽しすぎて翌日からまさに「リューベックロス」が続くのである。



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