2025年6月9日月曜日

ドイツ(ベルリン)編・・・旅の洗礼を受ける

 2001/01/13   旅2日目。

最初に書いておく。この日は一日で40560歩歩いた。「ボロ雑巾のように」とはこの日の私のことを言うのだと思う。

インフォメーションで手に入れた紙の地図を広げ(2025年ではありえない行動パターン)安宿がありそうな所を歩くが、歩けば歩くほどGUCCIやCHANELといった高級ブランド店が並ぶ通りでバックパッカーには場違いも甚だしい(ああ、この数年後にストリートビューなるものが存在するなんて夢にも思わなかった)。一刻も早く身の丈にあった通りを目指すが、もはや手に持っている地図は何の役にも立たない紙切れでしかなく、改めて違うインフォメーションを探して宿情報のパンフレットをもらう。

そこに書いてある安宿の番地にようやくたどり着く。集合住宅の入口の門の前で部屋番号を確認してインターホンを鳴らす。が、応答なし。いやもう1月のドイツは寒いな。寒空のもと何時間歩いたと思ってるんだ。こっちは日本から来てんだぞ。宿が見つからなかったら…という不安をかき消すように強い気持ちでインターホンを鳴らしまくる。と、その時ラッキーなことに中から住民が出てきたので、開いた門扉から当然の顔してするりと入り込んだ。

(画像はイメージです。でもまさにこんな感じ)

入ったが最後。外からは見えなかった中の雰囲気で、明らかに宿なんかあるわけないのを察した。「ガチャリ」。嫌な音がする。しまった。門が開かない。押しても引いても何しても開かない!!!やっちまった。完全なる不審者。不法侵入。誰にも気付かれずに誰か気付いて、そして開けて!!!

焦りもMAX。

ええい。この際、安宿じゃなく警察署でもいいから連れてって。氷点下で野宿だけは勘弁よ。大声でエクスキューズミイイイイ!と叫ぶも人の気配を感じない。おお、ジーザス…

よじ登って、鉄柵の間から腕を伸ばして、よく分からないボタンを押しまくると、再び「ガチャリ」と音がしてうやうやしく門扉が開いた!おお、ジーザス!9.9kgのバックパックを背負ったまま脱兎のごとく逃げ出してきた。

痛む足を引きずりながら夕方になって根性で安宿発見(男女混合のドミトリー1泊1,350円程度)。そこも同じような入口で、門扉はオートロックだと教えてもらった。まぁ、この手の門がオートロックってことは今日の実体験で知ってますけどね。

オーナーのDavidはマドンナに心酔するオネエ。最初、彼(彼女?)の発音するMadonnaが聴き取れず「そんな人知らない」と答えたら「この世の終わりだ」と頭を抱えられてしまった。ごめんごめん。さすがに知ってたわ。

4万歩歩いて、やっとお風呂入って寝ようとしたところで、Like a Virginを一緒に歌ってみたらテンション上がりまくりDavid。顔がひきつる私。勘弁してくれ。いよいよ具合悪くなってきて、買ってきた白ワインで風邪薬を流し込む。酔うと1人でいるのが物足りなくなり、食堂に行って管理人らしき女性に声をかけたら自分のグラス持ってきてくれて一緒に飲むことに。なんと彼女、旅人で2ヶ月前にここに来てダラダラ過ごしてるうちに管理人みたいなことさせられてるとか。「英語の勉強にもなるしね」って。2ヶ月もいるというのが、まるで2年くらいに感じられた。すごいパイセンだわ。

その後、疲れと体調不良と酔いで倒れ込むように寝落ち。夜中に目を覚ますとどうやら私はうなされていたらしく、ルームメイトのオーストラリア人が心配してくれて「水飲む?」と言って水道水を持ってきてくれた。

この期に及んで水道水を飲むことに抵抗を感じた自分に呆れる。オーストラリア人に気付かれないようにこっそり正露丸を取り出してその水で飲むという何が何だか分からない旅2日目の夜。野宿免れてとにかくよかった。

アイルランド(モハーの断崖)・・・初めての父娘二人旅

 2001/02/05 休みを取ってくれた父と二人で、アイルランド西部にあるモハーの断崖、そしてアラン島にむけてレンタカーで旅行することに。 用意してもらったのはTOYOTA車!左側通行の右ハンドルなので日本と同じなので運転しやすい。しかしどういうわけかウインカーとワイパーは逆。...