父のところに数日滞在し、英気を養って再び1人で出掛けることに。アイルランド北西部にあるキラーニー(Killarney)まで列車を乗り継いで行ってみた。
余談だが、当時の日本(少なくとも福岡)のゴミ出しルールは今より緩く、駅のホームにあるゴミ箱は可燃と不燃の2種類だった。それがドイツの駅でペットボトルやプラスチックなどいくつも分別収集していることに驚いた。それがここアイルランドに来てみたら、可燃不燃が分別されておらず一緒。しかも列車内での喫煙は灰皿がなく床に灰も吸殻も落としていた!ヨーロッパでもこんなに差があるものかとビックリした記憶がある。
(パッと見はキレイなんだけどね)
そんな列車に揺られながら車窓から羊や牛馬を眺め、キラーニーに到着。第一印象が「阿蘇」!これまでの緩やかに広がる田園風景とは違い、緑の山やゴツゴツとした岩山そして岩の間を流れる川が、懐かしい九州の風景を思い出させてくれた。そう、キラーニーは国立公園に指定されている自然豊かな場所だった。
ツーリストインフォメーションで教えてもらった「Neptune」という宿(なんと今でも調べたら存在してた)もすぐに見つかった。1泊1,080円!キッチンは自由に使えるし、街の中心部だし清潔だし言うことなし。
ルームメイトはアメリカはケンタッキー州から来てる学生の女の子2人組。やっぱり女一人旅は珍しいと言われる。ジャパニーズだと言うと尚更驚かれる。夕食を食べようとキッチンに行くと皆それぞれ一緒に来た友人たちと語り合っていた。なんだよー。つるむなよー。つまんないなぁと見回していたら真面目そうなメガネ男子が一人で食事をしていた。「どこから来たの?」と声を掛けるとなんと憧れのスペイン🇪🇸!哲学が好きな彼の名前はフランシスコ。1ヶ月英語の勉強のためにアイルランドに来ていて、お互いカタコト英語で会話するうちなぜか大盛り上がり。明日の朝キラーニーを発つというので、出会った記念に飲みに行こうという事になり二人でパブへ。ぬるいギネスで乾杯して、軽く2杯飲んで帰ってきた。
何気なく声を掛けたこのフランシスコとは、のちに別の土地で2回会うことになるとは、この時は想像もしないのであった。