2025年6月15日日曜日

デンマーク最終日・・・コペンハーゲンと馴染めず

 2001/01/20

星野のおじさんに挨拶だけしようと誰よりも早くレストランに来た。おそらく話をするのはこれで最後だと思うから。

パン3種、フルーツ、シリアル、ハム、チーズ…

残金300円程度なので朝食はもう無理ってくらい食い溜めした。そして、星野のおじさんにも挨拶できた。この先、アイルランドとロンドンには行きたいって話したら、バスとフェリー乗り継ぎの情報を提供してくれた。さすが年の功。たまには役に立つな!笑

軽いノリなのが寂しさを感じさせなくて有難かった。星野のおじさんはあれからどれくらいして日本に帰ったのだろう。今となっては知る由もない。


さて、昨日寝る前に思いついたコペンハーゲンからデンマーク横断して西の端に位置する街に行ってみようという計画。目的地であるEsbjergへ。エスビアウと読むらしい。持っている鉄道乗り放題のユーレイルパスは一等席(ファーストクラス)も乗れちゃうんだけど、さすがに所持金300円程度で、いかにも貧乏旅な服装をしている私は気が引けてしまって2等席へ。今考えるとよく所持金それっぽっちで300Km近く離れた町まで(しかも何の前情報も無し)行ってみようと思ったなあ。それはそうと2等席はすでに予約客でいっぱいで、予約なんて必要ないと思っていた私は目をギラギラさせて席が空くのを待ち構えて、途中から運よく空席を見つけたのでなんとか座ることができた。(欧州鉄道の時刻表=トーマスクックには、その列車が予約いるかどうか記号で記されているのだが、今回の列車は不要になっていた。しかし実際にはほとんどの人が予約してたりする場合もあり、こればかりは乗ってみないと分からない)

エスビアウに着くとすぐに夕方コペンハーゲンに戻るための(バックパック持ち歩いて宿探しが大変なのと、次の都市に移動することを考えると宿泊はエスビアウではなくコペンハーゲンのままにしておくのが賢明と判断)列車の予約をした。もう無駄な気遣いはやめて、一等席を予約。なんとコーヒーまで付いているらしい。帰りの席を確保できたので短時間ではあるけれど安心して町散策に出掛けた。港町エスビアウは大都市とはまた全然違った雰囲気で、特にレンガ造りの住宅街が美しかった。繁華街も歩行者天国になっていて、静かで非常に歩きやすかった。私はこういう目的のない街歩きが一番好き。その地の住民がどんな家に住んで、どんな店でどんなものを買い、どんな日常を送っているのか想像することが非常に楽しい。なので必ずスーパーや市場に行って、よくわからない食べ物を買ったりする。記録に残すほどのこともない、しかし非常に楽しい街歩きをしたのはいいが、スマホのない時代&この街の地図がなかったこともあり、うっかり道に迷ってしまった。そんな時通りかかったお兄さんが、駅までの近道を教えてくれた。「Tak! Tak!(ありがとう)」こういう小さな交流あるのも嬉しい楽しい。

駅について堂々と一等席に乗り込む。やはーーり、一等席は快適。大きくてゆったりとしたソファのような座り心地の椅子。席の近くにはドリンクコーナーがあって保温ポットにコーヒーと、紅茶のティーバッグ用の白湯が用意されていた。そしてそして、チョコ付きドーナッツまで!空腹だったので涙が出るほど嬉しかった。ユーレイルパス最高。車窓を眺めるのも大好きで、飽きもせず外を眺めていた。どこまでも続くゆるやかな大地。風がないからか、木々には粉糖を振りかけたように白い雪が美しく付いていた。

夜、いつもの宿に到着すると部屋には日本人の女の子が!彼女ヒロコちゃんは5週間のユーレイルでの一人旅の最中だそうで、私がこれから向かおうとしているポルトガルやスペインからこっちに来たらしい。ビールで乾杯し、何か食べたいねと言って二人で財布の中身を出しあったところ120円程度しかない。お酒を買えるのが20時迄だったらしく、おとなしく2個入りのデニッシュパンを買って仲良く食べた。

翌朝早く彼女は次の土地へ旅立って行った。ほんの数時間だったけれど「会えてよかったね」と言い合える人に出会えてよかった。しかしヒロコちゃんもだけど、これまで会った旅人のうち何人かは都市ごとに一泊または半日滞在で移動するというスタイルだった。5センチくらいの分厚いガイドブックをバイブルのように抱え、そこに載っている場所を訪れ、ガイドブックに載っている場所に立って写真撮って帰るだけ。ひょっとしてその土地の風景よりガイドブック眺めてる方が長いんじゃないかと思えるくらい。旅はガイドブックありきなのかな。また、「移動が目的」のようにも見えた。ユーレイルパスが乗り放題だからだから、ユーレイル使わなくちゃ損だと思うのだろう。まあ、数年単位で旅をしている人から見たらガイドブックは持ってないだけで、私もヒロコちゃんと同類に見えるのだろうけど。

さあ、私は三か月で何を得ることができる?どんな旅ができるのだろうか。

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